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タネとチエ

借入と投資、どちらを先にするか

「借金があるうちは投資すべきでない」とも、「低金利なら投資に回したほうが有利」とも言われます。どちらも部分的に正しく、金利の水準で答えが変わります。

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判断の基準はひとつ

借入を返済することは、その金利分の支払いを確実に避けることです。つまり「確実な利回り」が得られる投資と同じ効果があります。しかも税金がかかりません。

したがって、判断は「その借入の金利と、期待できる運用利回りのどちらが高いか」になります。ただし運用利回りは不確実で、返済による効果は確実です。同じ数字なら、確実なほうが有利です。

金利の水準ごとの整理

金利は借入の時期・条件によって大きく異なります。ご自身の契約書でご確認ください。
借入の種類おおよその金利一般的な考え方
カードのリボ払い・キャッシング年15%前後最優先で返済。運用でこの水準を安定して得るのは現実的でない。
消費者ローン年3〜18%高い部分は最優先。低い部分でも返済を優先しやすい。
自動車ローン年1〜5%金利と期間による。繰上返済の手数料も確認する。
奨学金(第二種)年0.5〜1%程度低金利のため、急いで返す必要は乏しいという整理が多い。
住宅ローン変動 年0.3〜0.7%程度住宅ローン控除の期間中は、繰上返済で控除も減る点に注意。

住宅ローンは事情が複雑

住宅ローンは金利が低いため、単純な比較では「返済より投資」となりがちです。ただし、次の点が絡みます。

  • 住宅ローン控除の適用期間中は、繰上返済で残高が減ると控除額も減ります。金利差だけでは判断できません。
  • 変動金利の場合、将来金利が上がる可能性があります。今の金利で比較すると判断を誤ることがあります。
  • 繰上返済した資金は戻せません。手元の流動性が下がることを受け入れられるかを考えます。
  • 返済が終わっているという安心感には、数字に表れない価値があります。

折衷案もあります

「どちらか一方」に決める必要はありません。住宅ローン控除の期間は投資を優先し、控除が終わってから繰上返済に切り替える、という順序も取れます。

奨学金について

第一種(無利子)であれば、繰上返済しても利息の節約はありません。手元に置いておくほうが柔軟です。第二種(有利子)でも金利は低い水準です。

一方で、返済が精神的な負担になっている場合は、その負担を減らすことにも意味があります。金利だけで割り切れない部分は残ります。