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タネとチエ

授業で使う方へ

金融教育の授業で、そのまま使えることを目指して作っています。各単元に、ねらい・学習指導要領との対応・指導案・ワークシート・話し合いの問い・指導上の配慮を付けました。

先生のための予習を読む →どの単元にも共通する前提を、児童への言い方つきでまとめています。

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教科・単元との対応

既存の単元に組み込む場合の対応表です。教科の学年と、単元の対象学年は別に決まっています。行の学年に当てはまっても、単元のほうが高学年向けのことがあるので、単元名のうしろの学年を先に見てください。

教科関連する内容対応する単元
小学校 家庭科(第5学年・第6学年)物や金銭の大切さ、買物のしくみ、計画的な使い方
小学校 社会科(第3学年・第4学年)販売の仕事、はたらく人とくらし、地域の安全やごみを支える仕事
小学校 社会科(第5学年・第6学年)我が国の工業生産、政治の働きと税金の役割
小学校 算数(第4学年〜第6学年)折れ線グラフ、割合と百分率、平均とデータの調べ方
小学校 道徳節度・節制、正直・誠実、約束や きまりを守る、勤労と公共の精神
小学校 総合的な学習の時間くらしを支えるしくみを調べる、情報を確かめて判断する
小学校 特別活動望ましい生活習慣、係活動・当番活動、健康・安全に関する指導、将来の生き方を考える活動

こども向けと大人向けの対応

同じ話を、こども向けと大人向けの両方に置いているところの一覧です。授業のあとに続きを読む先として、また、教える側が先に大人向けを読んでおく手がかりとして使えます。対応するページが無い単元は、無いと書いています。

こども向けの単元大人向けの対応ページどうつながるか
1. お金とは何か—大人向けは「手元のお金をどう配るか」から始まるので、お金そのものの成り立ちを扱うページはありません。この単元は、あとの単元の土台として置いています。
2. お金の5つのはたらき5つのはたらきのうち「そなえる」を、大人向けでは生活防衛資金として扱います。はたらきごとに何をするかは、チェックリストの順番に対応します。
3. ほしいもの と 必要なもの「ほしいもの」と「必要なもの」を分ける話は、大人向けでは家計の支出をどう見るかという形で出てきます。使う額が決まると、残る額が決まります。
4. ものの ねだんは どう決まるかねだんが上がると同じお金で買えるものが減る、という話をそのまま引き継ぎます。統計ページには消費者物価指数の実データを、基準日つきで置いています。
5. 銀行と 利子のしくみ金利は、大人向けでは「預けるときの金利」と「借りるときの金利」に分かれます。どちらを先に片づけるかは金利の水準で決まる、という形で扱っています。
6. かりるという 約束「かりると返す金額のほうが多くなる」をそのまま引き継ぎます。大人向けでは、借入を先に返すか投資を先にするかを、金利の水準で比べる形で扱っています。返せなくなったときの相談先も、こちらに書いています。
7. ふえた分にも、ふえる単利と複利をくらべるワークを、そのまま自分の数字で動かせます。年数と利率を変えたときにどれだけ差が開くかを、こども向けと同じ形で確かめられます。
8. ふれはばと もうけサイコロで体験した「ばらつき」を、標準偏差と分散という言葉で言い直します。分散の限界(同時に下がることがある)まで扱う点が、こども向けとの差です。
9. 会社と 株式会社の株を少しずつ持つしくみが、大人向けではファンド(投資信託・ETF)になります。個別の商品は挙げず、何をどう見ると比較になるのかを書いています。
10. 税金と、みんなで支えるしくみ給与明細から引かれているものの話を、公的保障がどこまで効くかという形で引き継ぎます。年金の見通しは統計ページに、基準日つきで置いています。
11. だまされないために3つの問いで確かめるという型は同じです。大人向けでは、実際に使われる手口と、被害に遭ったあとの相談先まで扱います。
12. これからのお金の 見通し年表に書いた出来事を、金額と年数に置き換えます。老後・教育費・住宅など、大きな支出を前提つきで試算できます。
13. 見えない お金の はらい方あとで はらうやり方が 借入と同じ形だという話は、大人向けでは「金利の水準で見る」という形で続きます。支出をどう把握するかは、キャッシュフローの側で扱っています。
14. はたらくと お金が もらえるのは なぜか「だれかの役に立ってお金を受け取る」という話は、大人向けでは、入ってくるお金と出ていくお金をどう見るかという形で続きます。働き方によって手取りが変わるところは、扶養の壁のページで扱っています。
15. 保険と、そなえのしくみ「みんなで少しずつ出しておいて、起きた人に渡す」という仕組みの説明を、大人向けでは、公的な保障がどこまで効くかを先に見る、という形で引き継ぎます。こども向けでは商品に立ち入らないので、貯蓄と保険を分けて考えるところからが大人向けの側になります。

学校での金融教育をめぐる状況

「必修化された」という言葉が独り歩きしがちなので、何がいつ変わったのかを整理しておきます。

  1. 2022年4月

    高等学校の学習指導要領が改訂され、金融経済教育の内容が拡充

    新しい学習指導要領が高等学校で実施され、家庭科と公民科(公共)で金融経済教育の内容が拡充されました。家庭科では「資産形成の視点」を含む生活設計、公民科では金融の働きや財政・社会保障が扱われます。「家庭科で投資が必修になった」と報じられたのは、この改訂を指しています。

  2. 2022年4月

    成年年齢が18歳に引き下げ

    18歳から親の同意なしに契約ができるようになり、未成年者取消権も使えなくなりました。金融教育の内容が拡充された背景のひとつがこれです。高校在学中に成年になる生徒がいます。

  3. 2022年3月

    金融庁が高校向けの指導教材を公表

    金融庁が「高校生のための金融リテラシー講座」など、授業で使える教材と教員向けの解説を公表しました。無償で利用できます。

  4. 2024年4月

    金融経済教育推進機構(J-FLEC)が設立

    金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に基づく認可法人として設立されました。国と民間が協力する中立的な立場の組織で、学校・職場・地域への無料の講師派遣、教材の提供、セミナーの開催を行っています。学校からも申し込めます。

  • 「金融教育が必修になった」という表現は、独立した教科ができたという意味ではありません。既存の家庭科・公民科の中で扱う内容が拡充された、というのが正確なところです。
  • したがって、実際にどれだけの時間を割けるかは、学校や担当の先生の判断に委ねられている部分が大きくなります。
  • 教える側が金融を体系的に学んでこられているとは限らない、という課題が残ります。本サイトが指導案と教員向けの背景知識まで用意しているのは、そこを埋めるためです。
  • 本サイトのこども向けは小学校を対象にしています。上の改訂は高等学校のものなので、小学校の授業では「この先どこにつながるか」を示す背景として読んでください。金融庁の教材も高校向けです。先生ご自身が背景を押さえるための資料としてお使いください。
  • J-FLEC は無料で講師を派遣しています。専門家に直接話してもらいたい場合は、そちらを利用する選択肢もあります。本サイトはその代替ではなく、日常的に使える教材として位置づけています。

あわせて使える公的な教材・支援

本サイトはこれらの代替ではありません。併用してください。

このサイトが教材に向いている理由

特定の金融商品を推奨せず、こども向け・授業向けページには広告を出さない方針で作っています。数値にはすべて出典・公表機関・基準日を付けており、児童が原典に当たることもできます。

教材としての設計方針

  • 1単元 = 1コマで完結します。どの単元も45分の配分です。時間が合わない場合は展開の後半で調整し、まとめは削らないでください。
  • 手を動かすワークと、答えが1つに決まらない問いを必ず入れています。知識の伝達で終わらせないためです。
  • 特定の金融商品は扱いません。仕組みと考え方だけを扱うので、公教育の場で使いやすいはずです。
  • 家庭の経済状況の差に配慮しています。おこづかいの額や家庭の収入を発表させる場面は作らず、架空の予算やデータで統一しています。各単元の「指導上の配慮」もご確認ください。

印刷して使う

児童に配る紙と、先生がお使いになる紙を分けています。各単元の指導案ページ(このページの単元名から開けます)に、印刷ボタンを2つ置いています。

  • 指導案を印刷する— ねらい、学習指導要領との対応、授業の流れ、準備物、ワークシート、評価の観点、指導上の配慮まで。先生がお使いになる紙です。
  • ワークシートだけ印刷する— ワークシートの指示と話し合いの問いだけを出します。指導案には発問の答えが書いてあるので、児童に配るのはこちらです。

本文を読ませる場合は、こども向けページにも印刷ボタンを置いています(先生向けの案内は紙に出ません)。ヘッダー、ナビゲーション、単元の移動リンクも印刷時に消えます。免責は教材の性質を示すものなので、印刷にも残しています。

印刷ボタンはブラウザの印刷機能を呼ぶだけのものです。JavaScript を切っている場合はボタンが出ませんが、ブラウザのメニューから印刷すれば同じ紙が出ます(範囲の指定はできません)。

利用条件

学校その他の教育機関の授業で使う目的であれば、複製・配布・改変してかまいません。出典としてサイト名を書いていただけると助かりますが、必須ではありません。

ただし、掲載している統計データには、それぞれの公表機関が定める利用条件があります。各ページの末尾にある出典一覧に、公表機関ごとの利用条件と、その条件が書かれたページへのリンクを併記しています。データそのものを再配布する場合は、そちらをご確認ください。

出典の多くは府省や独立行政法人の資料で、公共データ利用規約(第1.0版)に準拠しています。出典を書けば授業でも使えるものですが、引用の範囲を超える転載に許諾が必要な出典もあります。条件は出典ごとに違うので、まとめて「自由に使える」とは読まないでください。

気をつけていただきたいこと

  • 数値は更新されます。物価や年金の見通しは毎年変わります。授業で具体的な数値を扱う場合は、ページに表示している基準日を確認してください。
  • 投資の勧誘にならないように。本サイトの単元は仕組みの理解までにとどめています。特定の商品や口座を紹介する形にしないようご注意ください。
  • 被害に遭っている児童がいる可能性。「だまされないために」の単元では、児童本人や家族が金融トラブルを抱えている場合があります。授業後に個別に相談できる時間を確保しておくことをおすすめします。消費者ホットラインは188 です。

ご意見・ご要望

扱ってほしい単元、使いにくかった点、数値の誤りなどがありましたら、tanetochie@gmail.com までお知らせください。実際に授業で使われた感想は、とくに参考になります。

「この単元に使える資料がほしい」「この説明では児童に伝わらなかった」といった具体的なご指摘は、そのまま改善に反映します。

出典

  1. [1]文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)と金融経済教育(新しいタブで開きます)」(利用条件: 公共データ利用規約(第1.0版)(新しいタブで開きます))2022年4月から実施。家庭科・公民科で金融経済教育の内容が拡充された。
  2. [2]法務省「民法の一部を改正する法律(成年年齢の引下げ)(新しいタブで開きます)」(利用条件: 公共データ利用規約(第1.0版)(新しいタブで開きます))2022年4月1日から成年年齢が18歳に。
  3. [3]金融庁「高校生のための金融リテラシー講座(高校向け金融経済教育指導教材)(新しいタブで開きます)」(利用条件: 公共データ利用規約(第1.0版)(新しいタブで開きます))
  4. [4]金融経済教育推進機構「金融経済教育推進機構(J-FLEC)(新しいタブで開きます)」(利用条件: 出所を明示すれば引用・使用が可能。内容を変える引用や商品推奨目的の使用は不可(新しいタブで開きます))2024年4月設立の認可法人。学校への講師派遣や教材提供を無料で行っている。